【WordPressアップデート徹底解説③】更新のための確認と準備

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「WordPressアップデート徹底解説」は4つの記事から構成されています。

第3回のこの記事では、WordPressを実際に更新するために、準備や確認すべき事をご紹介しています。時間をかけて確認や準備を入念にすることで、更新後の不具合防止に役立ちます。

さあ、この記事を参考にして、あなたのWordPressのバージョン・アップにお役立てください。

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データのバックアップ

データのバックアップは「転ばぬ先の杖」です。

WordPress、プログラミング言語PHP、または、WordPressのプラグインなどのバージョンアップや変更の前に、必ず、バックアップを取りましょう。

私は、WordPressのバックアップ・プラグイン「UpdraftPlus」とファイル転送アプリケーション「FileZilla (Client)」を利用して、ローカル・ストレージ・メモリ(外付けハード・ディスク)にバックアップを取っています。このため、もし不具合が起きても、不具合がなかった状態に戻す事ができるので、バージョンアップや変更を迷いなく、新しいことに挑戦できています。

WordPressデータのバックアップの詳細にご興味のある方は、次の関連記事をご覧ください。

また、WordPressのバックアップのためのプラグイン「UpDraftPlus」やファイル転送アプリ「FileZilla (Client)」にご興味のある方は、次の関連記事をご覧ください。

WordPressのシステム構成要素のバージョン確認とアップデート

WordPressアップデート徹底解説②】更新の長期ビジョン」で解説しているように、WordPress は、各メジャー・バージョンごとに、特定のバージョンのプログラミング言語「PHP」とデータベース管理システム「MySQL」、または、「MariaDB」が推奨されています。WordPressを目標のバージョンにアップデートする前に、それぞれの構成要素のバージョンの確認、必要であれば、アップデートをしましょう。

おススメ(2021年02月現在)は次の通りです。

  • PHP7.4(将来的に1~2年ごとのメジャー・アップデートが必要)
  • MySQL5.7(将来的に3~4年ごとのメジャー・アップデートが必要)

PHPのバージョン確認とアップデート

プログラミング言語「PHP」はWordPressのシステムの根幹をなすものの1つで、WordPressのテーマやプラグインと深いつながりがあります。そのため、WordPressやPHPのバージョンアップをしなければならない場合、テーマやプラグインとの互換性の確認が重要になります。

レンタル・サーバーの「Xserver」を例としたPHPバージョンの確認方法、および、WordPressのテーマとプラグインとの互換性の確認方法とアップデートの方法の詳細は、次の記事をご覧ください。

MySQL、または、MariaDBのバージョン確認

MySQL、または、MariaDBのどちらのデータベース管理システムを使っているかは、ご使用のデータベース・サーバーに依存しています。

私が利用しているレンタル・サーバーの「Xserver」は、データベース・サーバーにMySQLを使用していて(一部、MariaDBのデータベース・サーバーもあり)、使用中のMySQLのバージョンがMySQL5.7であることをサーバー管理画面「ServerPanel」から確認できましたが、データベースの管理システム(MySQL/MariaDB)の選択やバージョン変更がユーザーでできるようにはなっていません。

別のレンタル・サーバー「Mixhost」では、データベース・サーバーの仕様を調べたところ、「MariaDB 10.3.x(サーバーにより10.2.x、10.1.x、10.0.xの場合あり)」(2021年02月現在)となっており、バージョンをユーザーが選択できるという記述はありません。

MySQL、または、MariaDBのバージョンは、レンタル・サーバー会社やその料金プランを選んだ時に決まってしまいます。

レンタル・サーバーを選択する時は、ロードマップを考慮してMySQL、または、MariaDBのバージョンをチェックするようにしましょう。

WordPressのテーマとプラグインのバージョン確認とアップデート

WordPressのシステム構成要素以外に、テーマやプラグインといったWordPressの付随要素があります。WordPressのバージョンアップの際に、テーマやプラグインがプログラミング言語PHP のバージョンと互換性があるか確認しましょう。

私がWordPress 5.4.x、WordPress 5.5.x、WordPress 5.6.x、WordPress 5.7.x、WordPress 5.8.xにそれぞれアップデートした時の経験をベースにして、手順をご紹介します。

WordPressテーマのバージョン確認とアップデート

ご使用中のWordPressのバージョンが5.4より低い場合は、現状ご使用中のWordPressのテーマやプラグインがPHP(7.3まで)と互換性があるかをWordpPressプラグイン「PHP Compatibility Checker」(ver. 1.5.0)を使って確認します。

注意:「PHP Compatibility Checker」の互換性チェック機能

WordPressのプラグイン「PHP Compatibility Checker」を使ってPHPとの互換性をチェックできるのはPHP7.3までとなっています(Version 1.5.0の場合)。

PHP7.4以降の互換性チェック機能をサポートしたVersion 1.5.0より新しいバージョンがリリースされることが待ち望まれます。

次の表は、下記の事項の一覧表です。

  • PHP Compatibility Checker」を使って得られたPHP7.3との互換性の確認結果
  • WordPress 5.4、WordPress5.5、WordPress 5.6、WordPress 5.7、WordPress5.8にアップデートした経験に基づいたテーマやプラグインおススメのバージョンは次の通り。

 

 Theme NameWordPress 5.4.x (PHP7.3 Compatible)WordPress 5.5.xWordPress 5.6.x

WordPress 5.7.x

WordPress 5.8.x

Cocoon Master2.1.32.2.12.2.62.3.32.3.6
Cocoon Child1.0.81.0.81.0.81.0.81.08
Twenty Twenty1.21.5 

Twenty Twenty-one

1.11.41.4

当サイトではWordPressの無料テーマ「Cocoon」を使用しています。

注)

WordPressのプラグイン「PHP Compatibility Checker」によるチェック結果を表では次のように示されています。

  • 緑文字:PHP 7.3互換性あり
  • 黄色下線:PHP 7.3互換性あり (警告あり)

WordPressのプラグイン「PHP Compatibility Checker」のインストール方法や具体的な使用方法にご興味のある方は、次の関連記事をご覧ください。

WordPressプラグインのバージョン確認とアップデート

WordPressのプラグインを「PHP Compatibility Checker」を使って、PHPバージョン7.3との互換性を検証済みのバージョン、WordPress5.4.2にアップデートした時、WordPress5.5、WordPress5.6、WordPress5.7にアップデートした時、および、WordPress5.7使用時の経験に基づいたおススメのバージョン例を次にご紹介します。

当サイトで使用しているWordPressのプラグインの種類とバージョンは、

  1. WordPress5.4にバージョンアップする際、「PHP Compatible Checker」でチェックした結果、エラーなしでPHP 7.3と互換性があることが確認済みのバージョン
  2. WordPress5.5にバージョンアップした時の経験に基づいたおススメのバージョン
  3. WordPress5.6にバージョンアップした時の経験に基づいたおススメのバージョン
  4. WordPress5.7にバージョンアップした時の経験に基づいたおススメのバージョン
  5. WordPress5.8にバージョンアップした時の建研に基づいたおススメのバージョン
Plugin Name

WordPress 5.4.x /PHP7.3 Compatible

WordPress 5.5.x

WordPress 5.7.x

WordPress 5.7.xWordPress 5.8.x
HREFLANG Tags Lite1.9.31.9.61.9.92.0.02.0.0
Polylang2.7.12.8.02.9.23.0.63.1.1
UpdraftPlus1.16.231.16.261.16.471.16.591.16.61
WordPress Ping Optimizer2.35.1.2.02.35.1.2.22.35.1.2.32.35.1.2.32.35.1.2.3
Google XML Sitemaps 4.1.04.1.14.1.14.1.14.1.1
Contact Form 75.1.75.2.15.3.25.4.25.4.2
GDPR Cookie Consent1.8.71.9.02.0.02.0.42.0.5
EWWW Image Optimizer5.2.55.7.06.0.36.2.16.2.5
SiteGard WP Plugin1.5.01.5.21.5.21.6.01.6.0
WP Multibyte Patch2.8.42.92.92.92.9
Regenerate Thumbnails3.1.33.1.33.1.43.1.53.1.5
Advanced Edito Tools (Former: TinyMCE Advanced)5.4.05.5.05.6.05.6.05.6.0
Edit Author Slug1.6.11.7.01.8.11.8.21.8.3
Invisible reCapcha1.2.31.2.31.2.31.2.31.2.3
PS Auto Sitemap1.1.91.1.91.1.91.1.91.1.9
WebSub/PubSubHubBub3.0.33.0.33.0.33.1.03.1.0
Asset CleanUp1.3.7.51.3.8.01.3.8.4
Broken Link Checker1.11.151.11.151.11.15

上記の表の中で、特定のWordPressバージョンに対応する、または、プラグイン開発者がテスト済みとしているプラグインのバージョンにはそれぞれ次の背景色がつけてあります。(ご参考用)

  • WordPress5.8=>オレンジ色の背景色
  • WordPress5.7 => 水色の背景色
  • WordPress5.6 => 緑色の背景色

WordPressをアップデートする前に、テーマやプラグインをアップデートすることをおススメします。

備考)

PHP Compatibility Checkerによるチェック結果を表では次のように示されています。

  • 緑文字:PHP 7.3互換性あり
  • 黄色下線:PHP 7.3互換性あり (警告あり)
  • 黄色文字背景:「スキャンするには大きすぎるため、サーバーのプロセスを強制終了する前にスキップしました。」とのコメントがついていますが、結果はPHP7.3と互換性ありとなっています。

jQueryバージョンの対応確認

jQueryは、Webブラウザのためのコードをライブラリ化したJavaScriptです。このライブラリを使うことによって、Webブラウザの依存性を軽減できるため、多数のWordPressテーマ(例:Cocoon)やプラグインで使用されています。

jQuery migrateは、jQueryのバージョンの違いによって発生する問題を互換性を取り、解決してくれるJavaScriptです。

jQueryやjQuery Migrateにはいくつかのバージョンがあり、WordPress5.5、WordPress5.6、WordPress5.7のアップデートで段階的に古いバージョンのjQueryやjQuery Migrateのサポートがなくなります。

そこで、jQuery状態を擬似的に新しいバージョンの環境にしてWebサイトの表示に問題が起きないかをテストするための次のようなWordPressプラグインが用意されています。これを利用して、あなたのWebの表示やエディターに問題が起きない確認をおススメします。

  1. Test jQuery Updates
    • WordPress5.6、および、5.7はjQuery 3.5.1、jQuery UI 1.12.1をサポート、JQueryMigrateが無効になっています。このプラグインはその状態を擬似的に作り出し、あなたのWebに問題が起きないかをテストすることができます。(このプラグインVer. 2.0.0が動作するにはWordPress5.6にアップデートが必要です。)
  2. Enable jQuery Migrate Helper
    1. WordPress5.5より新しいWordPressバージョンではjQuery Migrateが初期状態でオフになっています。このプラグインはその状態を擬似的に作り出し、あなたのWebに問題が起きないかをテストすることができます。

まとめ

この記事ではWordPressのバージョンアップのための確認と準備として、まず、バックアップを取ることをおススメしています。

特に、WordPress5.7 (または、WordPress 5.6)へのアップデートはjQueryバージョンのサポート状況を確認しましょう。

テーマとプラグインのPHP7.4との互換性は「PHP Compatibility Checker」(Ver1.5.0:2020年6月現在)でチェックできないので、本サイトでWordPressをアップデートした時の経験に基づいておススメのバージョンをリストでご紹介しましたので、参考にご利用ください。

具体的なWordPressのデータのバックアップの取り方やツールの使い方は本文中のリンク先の関連記事で詳しく解説しています。是非、一読いただき、あなたのサイト運営にお役立てください。

次の記事では、WordPressのアップデート方法と検証方法について解説しています。あわせて、ご覧ください。